昭和 卒業ソング名曲(3)60年代(昭和40年代)以前:暦の歌 3月
暦は三月。
和風月明は弥生(やよい)。
3月といえば卒業式の季節。
早春に聴きたい卒業の歌を邦楽の歌謡曲や懐メロおすすめ曲からご紹介します。
今回は昭和編(3)60年代特集
60代70代80代の方に懐かしい昭和の卒業ソングや泣ける歌。卒業式での合唱曲の定番など。
昭和レトロな卒業ソング名曲集です。
よかったら若い人たちも聞いてみてネ♪
60年代の終わりから始めまで(1969年→1960年)や戦後、そして戦前という流れで載せておりますじゃ。
- 昭和40年代前半から昭和30年代後半(1960年代)卒業式の歌 「仰げば尊し」「蛍の光」
- 昭和44年(1969年)「夜明けのスキャット」由紀さおり
- 昭和43年(1968年)「恋のしずく」伊藤ゆかり
- 昭和42年(1967年)「今日の日はさようなら」森山良子
- 昭和41年(1966年)「バラが咲いた」マイク眞木
- 昭和41年(1966年)「一年生になったら」童謡
- 昭和40年(1965年)「涙くんさよなら」坂本九
- 昭和40年(1965年)「巣立ちの歌」 合唱曲
- 昭和38年(1963年)「高校三年生」舟木一夫
- 1962年(昭和37年)「大地讃頌(だいちさんしょう)」合唱曲
- 1960年(昭和35年)「別れのワルツ」ザ・ピーナッツ(蛍の光)
- 1950年代(昭和30年代頃)
- 1956年(昭和31年)
- 1940年代(昭和20年代頃)
- 戦前:昭和10年代以前
- 大正時代(1926年~1912年)
- 明治23年(1890年)
- 1884年(明治17年)
- 1882年(明治15年)
- 1881年(明治14年)
- (備考)洋楽の卒業ソング
- まとめ
昭和40年代前半から昭和30年代後半(1960年代)卒業式の歌 「仰げば尊し」「蛍の光」
1960年代(昭和40年代前半~昭和30年代後半)頃の卒業式では「仰げば尊し」「蛍の光」などが定番。昭和の卒業式は基本この2曲が卒業式の歌だったとのこと。
また60年代は戦後童謡などもさかんになった時期。
・1966年(昭和41年)「一年生になったら」童謡
60年代の流行歌としては青春歌謡ともいわれた歌謡曲や流行歌も人気。
・1967年(昭和42年)「今日の日はさような」森山良子
・1966年(昭和41年)「涙くんさよなら」坂本九
・1963年「高校三年生」舟木一夫
など
昭和44年(1969年)「夜明けのスキャット」由紀さおり
いわゆる定番卒業ソングかどうかはさておき。個人的にこの記事を書いている理由は少しでも当時のことを思い出すきっかけになればという趣旨もございます。そんなわけでここでは昭和44年(1969年)3月の曲から。
昭和44年3月当時いしだあゆみさん「ブルー・ライト・ヨコハマ」も大ヒット中(🔗YouTube参考動画)。
ただ、
昭和44年3月10日には由紀さおりさんが「夜明けのスキャット」でデビュー。
またたく間に同年4月には大ヒットを記録し、昭和44年を代表する年間ヒット曲第1位を獲得。ということでここでは由紀さおりさん「夜明けのスキャット」をご紹介。
昭和43年(1968年)「恋のしずく」伊藤ゆかり
昭和44年(1968年)3月頃の歌謡曲での話題はちょうど前月の昭和44年(1968年)2月26日週に女性歌手初のオリコン週間シングル1位を獲得した伊藤ゆかりさんの「恋のしずく」が大ヒット中。卒業シーズンにお聞きになられた方もおられるのでは?
※上でもふれましたがいわゆる当時の「卒業ソング」定番曲はあくまで「仰げば尊し」や「蛍の光」。そればかりだと少し物足りないかと思案し当時のヒット曲も混ぜて選曲させていただいております。当時のスタア伊藤ゆかりさん名曲ですので懐かしの「卒業ソングなのか?」的な細かいことはどうぞご容赦を(笑)
(ちなみに、68年頃の邦楽シーンといえばGSやフォークなども)
昭和42年(1967年)「今日の日はさようなら」森山良子
1967年(昭和42年)「今日の日はさようなら」森山良子
1967年8月25日発売「今日の日はさようなら」森山良子(作詞・作曲;森山良子、編曲:金子詔一)「恋はみずいろ」B面
収録アルバム:『The Best of Ryoko Moriyama」(LP)
昭和41年(1966年)「バラが咲いた」マイク眞木
1966年(昭和41年)4月5日発売「バラが咲いた」マイク眞木(シングル、作詞・作曲:浜口庫之助、フィリップス)日本のフォーク・ソングブームの火付け役ともいえる昭和41年春頃のヒット曲。「ハマクラ」こと浜口庫之助先生がサン=テグジュペリ童話『星の王子さま』の薔薇のエピソードから着想を得たともいわれる洋楽カバーではない日本発のモダンフォーク草分け。
※1966年の音楽といえば何といっても7月のビートルズ来日:
1966年6月29日~7月3日ザ・ビートルズが来日
昭和41年(1966年)「一年生になったら」童謡
1966年(昭和41年)「一年生になったら」童謡※卒園式や入学式などで歌われる幼稚園児向けの卒業ソング。
※大和田りつこさんは、1972年NHKのこども番組に「歌のおねえさん」としてデビュー。以後数々の童謡を歌われ、また多くの児童合唱団をご指導なされてこられた昭和から現在までご活躍されている童謡の第一人者のお一人。
なお、上記の動画は、▲で調べた範囲では🔗2001年『たのしいいちねん ~ 年中行事のうた』(日本クラウン)収録アルバムなどに収録。その後いくつかのアルバムに収録されて現在も聞きつがれている作品。ということで現在も聴ける公式試聴動画ということでお借りしました。
(※なお、1960年代の童謡歌手などの音源も探してみましたがなかなか公式動画として貼れるものは少なかったため比較的昭和の時代からご活躍されている大和田律子さんの歌をお借りしました。1952年3月設立された「東京放送児童合唱団」などでもご活躍。東京放送児童合唱団は、2003年10月名称を「NHK東京児童合唱団」と改名され現在に至る。(参考サイト)🔗「NHK東京児童合唱団HP-プロフィール」)
60年代(昭和30年代後半から昭和40年代前半)の童謡といえば戦前から童謡歌手としてご活躍された川田正子さんご自身は一時歌手活動を休止されておられたものの日本の児童合唱団の全盛期だった時代(参考サイト)🔗ウィキペディア-童謡歌手、🔗「日本コロムビア公式サイト川田正子さんプロフィール」、🔗「音羽ゆりかご会ホームページ(音羽ゆりかご会の歴史)」など。(参考動画)🔗
60年代(昭和30年代後半から昭和40年代)に活躍された日本の児童合唱団(音羽ゆりかご会、NHK東京放送児童合唱団、ひばり児童合唱団、西六郷少年少女合唱団、杉並児童合唱団、東京少年少女児童合唱団、など)は、戦前から続く唱歌・童謡に加え、あらたにテレビ放送がはじまったテレビアニメなどにも積極的に貢献。
(※今回は卒業ソング特集なので、やや脱線となりますがこの頃のアニソンでは例えば、1963年(昭和38年)には、上述の日本コロンビア川田正子さんプロフィール等によれば、川田さんも〈音羽ゆりかご会〉を率いて、「鉄腕アトム」「サザエさん」「ムーミン」「ウルトラマン」「ゲゲゲの鬼太郎」などアニメ番組主題歌の録音などに積極的に進出されたとのこと。こちらも懐かしい思い出をお持ちの方も多いことでしょうね。)
昭和40年(1965年)「涙くんさよなら」坂本九
1965年(昭和40年) 「涙くんさよなら」坂本九、(カバー)ジョニー・ティロットソン
1965年5月15日発売「涙くんさよなら」坂本九さん(21ndシングル)
ハマクラこと浜口庫之助先生(黄色いサクランボ等で有名)作詞作曲。
60年代テレビ番組等でお茶の間の人気ものだった九チャンのロングセラー。
私も本当に大好きな昭和の名曲だと思います。
1965年9月にジョニー・ティロットソン氏がカバーしてヒット曲に。
1965 Goodbye Mr.Tears(Namida-Kun Sayonara )
昭和歌謡の歴史ではカバー曲がヒットすることもありましたが原曲のよさがあってのこと。個人的にはジャズのスタンダードのようなものかとも思います。
(1974年「なごり雪」かぐや姫~1975年イルカさんに似てる気がするのは筆者だけでしょうか?もちろん他意はなく名曲は歌い継がれて人々の心に残るのでカバーも決して悪くない。むしろ本歌取りの日本の伝統の系譜ととらえるほうが八方丸く収まるんでしょう。)
本歌取りもイイね!
昭和40年(1965年)「巣立ちの歌」 合唱曲
1965年(昭和40年)「巣立ちの歌」 合唱曲(参考動画リンク🔗)巣立ちの歌(すだちのうた)は村野四郎作詞、岩河三郎作曲の合唱曲。1965年製作。
昭和38年(1963年)「高校三年生」舟木一夫
1963年(昭和38年)「高校三年生」舟木一夫 流行歌
1962年(昭和37年)「大地讃頌(だいちさんしょう)」合唱曲
1962年(昭和37年)「大地讃頌(だいちさんしょう)」合唱曲(作詞:大木惇夫、作曲:佐藤眞)「混声合唱とオーケストラのためのカンタータ『土の歌』」の終曲。
1962年(昭和37年)「門出の歌」わらべ歌(作詞・作曲:尾原昭夫)
のち1966年(昭和41年)音楽之友社「教育音楽」小学に掲載。
1960年(昭和35年)「別れのワルツ」ザ・ピーナッツ(蛍の光)
昭和35年(1960年)の卒業ソング個人的おすすめはザ・ピーナッツ版「蛍の光」ともいえる「別れのワルツ」❤❣(※❤多めですが実は蛍の光で一番好きかも😅)
1960年10月31日発売「別れのワルツ」ザ・ピーナッツ(9thシングル)B面※カヴァー・ポップス作品「Auld Lang Syne」のカヴァーポップス曲。シングル「蛍の光」B面。当時はクリスマスシーズン向けに発表されたが名曲の名唱。
(やっぱりピーナッツはどの曲も素敵ですネ。ほんとうはピーナッツの卒業ソングといえば仏アズナブールさんシャンソン名曲カバーの「帰り来ぬ青春」を連想するわけですがあちらは1972年頃なのと自分は別記事などでも紹介してるので今回は割愛(;^_^A)またシャボン玉ホリデーといえばクレイジーキャッツですがそちらはまた別の機会に。)
1950年代(昭和30年代頃)
50年代:卒業式では蛍の光などの唱歌が主だったそう。
ちなみに、いわゆる今でいう「卒業ソング」のような3月卒業式の頃に人気だった流行歌としては自分の親に聴いてみた限りでは青い山脈などの青春歌謡などが流行していたそう。卒業ソングとなると蛍の光などの唱歌の合唱曲ぐらいしか思い出せないとのこと。
1956年(昭和31年)
1956年(昭和31年)発表「別れのワルツ」ユージン・コスマン楽団※映画「哀愁」(日本公開1949年)挿入曲。上の昭和35年ピーナッツ盤の原曲でもあります。ユージン・コスマン楽団とは古関裕而さんの別名。この曲「別れのワルツ」も「蛍の光」をワルツ調にアレンジされた曲。もちろん皆さんおなじみの曲で例えば商店街閉店時の音楽としても定番ですね。
こちらの動画も大変貴重な音源。この場をお借りして御礼申し上げます。なお、動画の解説も素晴らしいのでぜひYouTubeで投稿者様のチャンネルをご覧ください。
1940年(昭和15年)米国映画「Waterloo Bridge」
いずれもルーツは後述の19世紀スコットランド民謡「オールド・ラング・ザイン」。ただ、1956年「別れのワルツ」ユージン・コスマン楽団(※3拍子ワルツ調)、1940″Waterloo Bridge”挿入歌の “Auld Lang Syne”(※原題はスコットランド民謡と同じだが4拍子映画音楽にアレンジ)、そして唱歌として琴と胡弓和洋折衷にアレンジされた。)
1940年代(昭和20年代頃)
40年代:ざっと調べたところでは40年代後半の戦後混乱期にはまだ戦前の唱歌などが主?流行歌としては1949年『青い山脈』がいわゆる青春歌謡として人気。(参考動画)1949年「青い山脈」(YouTube動画)
戦前:昭和10年代以前
戦前:昭和10年代以前 卒業ソング名曲集(3)戦前卒業式で歌われる歌は「仰げば尊し」「蛍の光」などの唱歌が主流。戦前も流行歌や流行り唄はあったが卒業式ではあまり歌われなかった。
昭和初期の卒業関連作品:
1929年(昭和4年)9月6日公開の日本映画『大学は出たけれど』なども卒業がテーマだが当時はサイレント映画なので主題歌はなし(参考動画『大学は出たけれど』U-next)
大正時代(1926年~1912年)
大正時代(1912年7月30日 – 1926年12月25日):卒業式の歌は明治昭和同様に「仰げば尊し」「蛍の光」。卒業に関する流行歌は調べ中。
明治23年(1890年)
明治時代の卒業式の歌:明治23年(1890年)頃から、卒業生が「仰げば尊し」を歌って、在校生または全員が「蛍の光」を歌うことが定着したとのこと。(参考記事)「知ってた?卒業式は「蛍の光」、閉店で流れるのは「蛍の光」じゃない?」
1884年(明治17年)
1884年(明治17年)『仰げば尊し』(あおげばとうとし/あふげばたふとし)
1936年(昭和11年)「仰げば尊し」中村淑子(ビクター)
1882年(明治15年)
1882年(明治15年)7月頃東京女子師範学校の卒業式で初めて歌われた。※年代は諸説あり。筆者が国会図書館で調べたところでは『小学唱歌集(初)』の記載は1881年(明治14年)11月とされているので、参考記事の紹介(1882年に唱歌…)とは1年異なるが時系列的に考えておそらくここに記載するとおりの年代で近いのではと思ふ。
1881年(明治14年)
1881年(明治14年)11月 蛍の光(唱歌)『小学唱歌集(初)』
※動画は大正時頃のSP盤音源
オールド・ラング・サイン」(もしくは「オールド・ラング・ザイン」、Auld Lang Syne )はスコットランド民謡、非公式な準国歌である。日本では「蛍の光」の原曲として知られる。 古くからスコットランドに伝わっていた歌。
(注)レコード発売が1906年頃からのため明治時代の音源は入手困難なため比較的古い音源(SP盤)の動画をお借りしています。この場を借りて御礼申し上げます。
(備考)洋楽の卒業ソング
(備考)洋楽の卒業ソング・海外の卒業ソング:なかなか60年代の卒業ソングがみつけにくいので、以下、おまけで洋楽の卒業ソングなどを少々。日本の卒業式で歌われるかは不明ですが、海外(英語圏)のサイトなどで卒業ソング(英語 graduation songs)として紹介されている曲からピックアップして載せておきます。
1969「Badge」Cream
1969年「Badge」『グッバイクリーム』収録。
(のち1985年映画 『ファンダンゴ(英語 Fandango)』のオープニング曲にも。1985年映画『ファンダンゴ』のオープニングの卒業パーティーのシーンで流れていた曲。ちなみに「Badge」の意味は「レッテル」(ネタバレしたくないので詳細は伏せておくがこれが線につながる?・・・「ドム」を回収できるかどうかは映画をみてのお楽しみ。)
1964年 サウンド・オブ・サイレンス(1967年映画『卒業』主題歌)
1967年映画『卒業』(ダスティン・ホフマン主演)の主題歌。収録アルバム『ザ・サウンド・オブ・サイレンス』
※原曲は1964年(昭和39年)
もとは1964年のデビューアルバム『水曜の朝、午前3時』収録曲。当時はヒットせずなんとバンドはいったん解散になったとのこと。
1967年「いつも心に太陽を( To Sir With Love)」ルル( LuLu)
こちらは海外の卒業ソング(英語 graduation songs)紹介記事で今でも英語圏で卒業ソングとして人気のある曲の一つ。参考サイト(Source)63 Best Graduation Songs Ever – Music Industry How To
1967年のイギリス映画『いつも心に太陽を』主題歌。原作は1960年『先生へ、愛情をこめて』という邦題で日本語翻訳小説でも出版。学園ものドラマの走りとも(参考)ウィキペディアいつも心に太陽を (映画)
1900年頃~米国の卒業式:エドガー「威風堂々」(Pomp and Circumstance)
「威風堂々」はアメリカ合衆国の卒業式で演奏される最も一般的な曲のひとつ。
1900年代初頭からあらゆる種類の卒業式で演奏されている。
多くのアメリカの10代の若者が卒業式のステージを歩いて渡るときにこの曲が演奏されてきた。(Source)Why Does Every American Graduation Play ‘Pomp and Circumstance’? ,smithsonianmag.com,2017(なぜすべてのアメリカの卒業生は「威風堂々」を演奏するのですか?)
まとめ
昭和 卒業ソング名曲集(3)60年代~戦前:
ここでは、おもに60年代から戦前の卒業ソングの名曲を年代順にご紹介しました。
別記事では、
・1980年代:1980年(昭和55年)~1989年(昭和64年)
・1970年代:1970年(昭和45年)~1979年(昭和54年)
の卒業ソングもご紹介しています。よろしければあわせてそちらもご覧ください。(関連記事)一覧
「暦の歌 3月 昭和 卒業ソング名曲集(1)80年代」
「暦の歌 3月 昭和 卒業ソング名曲集(2)70年代」
「暦の歌 3月 昭和・卒業ソング名曲集(3)60年代以前」★今ココ
(※平成ソングは以下の記事に移動予定)
「卒業ソング曲名一覧」(さくいん)
(その他関連記事)「3月の歌 曲名一覧(JPOP・歌謡曲)約800曲」
末筆ながら、みなさんの新しい門出を陰ながらお祈りします!
卒業!
おめでとう!!
<広告>
ご紹介した曲のCDなどはいろいろなレコード屋さんやオンラインショップでも取り扱っています。
例えばタワレコなどではときどきセールやキャンペーンもあります。関連記事でタワレコのセール時期などをまとめております。
気になった作品(アルバム)などがあったらそちらもチェックしてみてください。