母の介護で作ったおでんをめしにぶっかっけただけの「おでんぶっかっけめし」。でも、案外こういうのがいちばんうまかったりする。(写真は器もこたつカバーもリアル昭和レトロだが。れっきとした令和現在つまり今朝の管理人朝飯(;^_^A)
私事ながら、この数年母の介護食づくりが日課なので、たいてい自分の食事は試食か残り物。
レシピ?なんてこじゃれたものは一切なし。
介護食の味方、業スーで買ってきた厚揚げやらもめん豆腐やら冷凍大根やらゴボウ天やらの安ウマ食材と市販のおでんの素(粉のやつ)。
作り方?そんなたいそうなことも全然なし。
これまた介護食づくりの強い味方「クッキングプロ」にぶち込んで、あとは放置。(その間に介護のあれやこれや。)
しいていえば、煮物で味がしみるのは冷やしてるときという料理の基本らしきことがコツ?自分は昔学生時代の和食料亭のバイトなどでそういう基本をいろいろ教わった。ためしてガッテンでも浸透圧がどうとかやってたような。
やはり作った直後より翌日翌々日が味がしみる。
ポチっと1日2日温めなおしとかしていると、わりとそれだけで、例えば高円寺のなつかしの安旨立ち飲み居酒屋で食べた肉豆腐もどきになる。こちらは節約年金暮らしの親介護用なので肉豆腐肉抜きだが(笑)。
でもお袋もこういうのを美味いといって食べてくれるので、それが最高のご褒美。
(まさかおふくろにあんなドカ盛めしを食べさせてるわけではなく苦笑。いちおう介護食用は母の小口に入らないのでちゃんと小さく切って給仕(;^_^A)
介護食は食べなれたものが一番?!
余談だが、高齢者の介護食数年作り続けて気づいたことがある。
介護食は食べなれたものが一番。
正直継続だけでへとへと。
面倒なときは市販のお惣菜はもちろん。お惣菜を買いに行くのもままならないときはインスタントや冷凍食品のレンチンもフル活用。
とにかく介護食づくりと普通の食事の準備の違いは台所に立てる時間が無いこと。
コンロなんてもう介護食サポート始めてから1年もしないうちに使わなくなった。
自分はもともとレトロ嗜好もあって自炊ではレンチンはわりと毛嫌いしてきた派。
若いころはガチ昭和レトロ生活がマイブームで冷凍庫なし生活もした(苦笑)。
だが、介護で食事の世話をするようになって、本当に調理家電の科学技術の進歩をありがたみを感じるようになった(ワシャ手塚治虫先生やまんが道世代カ笑)。
とくに気張ってみたり、ましてやとくに凝ったものはあんまりタイパはよくない。
介護食のキホンや注意事項やら栄養などもそれなりに勉強したし、たまに洋食やら昔おふくろが元気だった時に食べたいと言ってたギリシア料理のムサカなどの凝った料理にもトライしてみたがどうやら元気な時にいってたことと認知症を患ってからの幼少期からの習慣のギャップはけっこうあるようだ。
そして、けっこう同じ定番メニューで割と十分。
というか、同じものしかおいしいといってくれない。
郷土料理も地域によっていろいろある。
肉や魚の産地、とくに魚好きの自分は子供の頃は海あり県だったので、むしろ漁港付近に生またかったと思ったこともしばしば。
だが、海なし県でだからといってエビカニタイなどの魚介を認知症の親に食べさせても思ったほど喜んではくれなかった。元気なときは一度本場のカニ丼を食べてみたいといっていたのだが。
寂しいと思う反面、やはりその人にとって他のどんなごちそうより、昔から食べなれたものが結局いちばんなのかもしれない。