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19世紀末頃 ラグタイム Ragtime Scott Joplin Maple Leaf Ragtime

ラグタイム 音楽アーティスト(Music Artists)
音楽アーティスト(Music Artists)

ラグタイムという言葉はブルーズやロックのルーツともいわれるが実際の音源を耳にする機会は少ないのではないだろうか。

ここではそんな米国の音楽ジャンルについて「ラグタイムの王様」ともいわれたスコットジョプリン(Scott Joplin)と彼の代表曲メープルリーフラグタイム(Maple Leaf Ragtime)のことなどを簡単にメモしておこうと思う。


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ラグタイムは最初期のトラディショナルポップ?

■ラグタイムは米国大衆音楽でも最初期のトラディショナルポップ?

2016年ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディラン(Bob Dylan)さんがこの2017年4月から世界ツアーを行うとのこと。

(参考)「ボブ・ディラン、ツアー先のストックホルムでノーベル文学賞を受け取る」20170404,rockin’on.com

いろいろと受賞絡みで話題をふりまいたのはニュースなどでご承知のとおり。言葉は悪い。個人的には良い意味での頑固爺さんぶりを感じてしまった。もちろんその頑固さはけっして悪いものではなく、ある意味変わらぬ人となりで往年のファンを裏切らない彼の誠実さとも思われる。御年70歳代に突入してもむしろ精力的にツアーなどをこなすご健在ぶりに改めて敬意を感じた次第である。

■ボブディランの最近のアルバムはトラディショナルポップが題材

さて、そんな彼の最新アルバム(2016Fallen Angels, 2017 Triplicate)はアメリカのトラディショナルポップを題材にしたものだという。

#トラディショナルポップ(Traditional Pop)というジャンルについては機会があれば別稿でふれたい。

そんなディランのニュースなどを聞いていて、ふとブルースのルーツともいわれるラグタイム(Ragtime)のことを連想した。

前置きが少々長くなった。以下、ラグタイム(Ragtime)というトラディショナルポップのひとつについて簡単にメモしておきたい。

ラグタイム ragtime とは?

ラグタイムはいつ頃の音楽?その由来は?などここでは基本的なことがらをメモしておこうと思う。

ラグタイムはいつ頃の音楽?

1897-1918年頃 米国 us ラグタイム ragtime

1897年から1918年頃、米国でラグタイム (ragtime) という音楽が流行した。

1897年というのは記載された最初楽譜の出版年とされている。

日本では明治29年から大正7年頃。第一次世界大戦の前。

ラグタイム ragtime の由来は?

Ragtimeの由来

Wikipedia英語版によれば、Ragtimeの由来は”ragged-time”。主な特徴はシンコペーションとこのズレ(ragged)と言われている。

Ragtime – also spelled rag-time or rag time[1] – is a musical genre that enjoyed its peak popularity between 1895 and 1918.[2] Its cardinal trait is its syncopated, or “ragged”, rhythm.[2]

https://en.wikipedia.org/wiki/Ragtime

ズレとは私の意訳だ。直訳すると「ラグった」(ragged)となるだろうか。補足するとraggedというのは日本でもよく使われるタイムラグなどのラグのこと。この辺をふまえると「ズレ(ragged)」と訳した方がわかりやすいかと思った次第。


ラグタイムの代表的アーティスト・曲

さて、ざっとラグタイムという音楽ジャンルについてふれたところで、以下ではラグタイムの代表的アーティストや曲について書いておこうと思う。

スコットジョプリンと「メープル・リーフ・ラグライム」

ここではラグタイムというジャンルの音楽で最も有名なアーティストの1人スコットジョプリンについてふれる。

ラグタイムの王様(King of Ragtime)

・スコットジョプリン(Scott Joplin)と「メープル・リーフ・ラグライム( Maple Leaf Ragtime)」

ラグタイムの王様 スコットジョプリン

ラグタイムの王様(King of Ragtime) スコットジョプリン

By Unknown – Library of Congress[1], Public Domain,

写真はアメリカの議会図書館(Library of Congress)所蔵の写真(Public Domain)。

Portrait of Scott Joplin.
First published in St. Louis Globe-Democrat newspaper

スコットジョプリン(Scott Joplin)は「ラグタイムの王様(King of Ragtime)」といわれ短い活動期間の間に44曲を書いたとされる。

Scott Joplin (/ˈdʒɒplɪn/; c. 1867/68 – April 1, 1917) was an African American composer and pianist. Joplin achieved fame for his ragtime compositions and was dubbed the “King of Ragtime Writers”.[2] During his brief career, he wrote 44 original ragtime pieces, one ragtime ballet, and two operas. One of his first, and most popular pieces, the “Maple Leaf Rag”, became ragtime’s first and most influential hit, and has been recognized as the archetypal rag.[3]

source: Wkipedia/en,Scott Joplin

このうち最も初期の作品として有名なのがメイプルリーフラグ(Maple Leaf Raga)という曲。彼の代表曲といわれる。

1899年 メープル・リーフ・ラグライム Maple Leaf Ragtime

1899年に著作権が登録されたメイプル・リーフ・ラグはスコット・ジョプリンの初期のラグタイム・ピアノの作曲。

The “Maple Leaf Rag” (copyright registered on September 18, 1899)[1] is an early ragtime musical composition for piano composed by Scott Joplin.

“Maple Leaf Ragtime”(メープル・リーフ・ラグタイム)とは「カエデ(楓)の葉のラグタイム」という意味。

ちなみに、カエデはメープルシロップでも有名な紅葉(もみじ)のひとつ。カエデ(楓)とはムクロジ科(旧カエデ科)カエデ属 (Acer) の落葉高木の総称。日本に自生しているカエデの種類は26種類にのぼるとされている。 名前の由来は、葉の形がカエルの手「蝦手」に似ていることから、呼び方を略してカエデとなった。(ウィキペディア)

ちなみに、この曲に関連した動画で素晴らしいチャンネルがあったのでご紹介をかねてふれておきたい。RagtimeDorianHenryさんが当時の楽譜オリジナルスコアからギターで演奏をされている。(参考動画)楽譜付き(https://youtu.be/2jF3hPonZnk)。

ちなみに彼の チャンネルでは、このMaple Leaf Ragtimeだけでなく、ほぼほぼRagtimeの原曲の再現がほぼ全曲網羅されている模様。

By the way, on his channel, not only this Maple Leaf Ragtime, but almost all of the original Ragtime reproductions are covered.

ご興味ある方は彼のChannelでどうぞごじっくり覧になって頂きたい。

If you are interested, please take a look at his Channel.

スミソニアンなど資料や書籍はあるだろうが演奏まで再現しているという点で最も詳しい情報源かもしれない。

There may be materials and books such as Smithsonian, but it may be the most detailed information source in that it reproduces even the performance.

(スミソニアンのラグタイムはリンク先変更のため調査中)*3:source: Smithsonian Institution

オリジナルのピアノ曲ではないがスコットジョプリンのラグタイム作曲についてはこうしたサイトなどで知ることができる。


1917年、スコットジョプリン氏他界。

Scott Joplin (1867/68 – April 1, 1917)

1899年以降1917年まで約18年。

果たして晩年まで作曲活動を行っていたか筆者は不明だが44曲という作品数やその後の米国ポピュラー音楽への影響を想像すればアメリカ合衆国で彼がラグタイムの王様とよばれている理由がうかがえるのではないだろうか。

あとがき

1897年から1918年頃の19世紀末から20世紀初頭といえば、まだブルーズの初期音源がだされた1920年代よりも前。

冒頭にふれたように、最近2010年にはラグタイムは米国大衆音楽でも最初期のトラディショナルポップのひとつともいわれているようだ。

もちろん当時にはなかった音楽ジャンルの呼び名だろう。だがその時々の呼び名がどうであれ後世の人々が関心をよせることは先人への供養のひとつの形ではないかとも思う。

以上、ラグタイムという音楽と代表的なアーティストのひとりピアノ奏者で作曲家のスコットジョプリンと代表作のメープルリーフラグタイムについての簡単なご紹介だった。

雑文ながら読者諸氏が彼の作品などにふれる機会の一助になれば幸いである。

(参考)Wikipedia,Ragtimeなど

寅山
寅山

不定期更新ながらまた機会があれば更新していきたいと思います。

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