80年代 シティポップス 雨の名曲(B面)
1980年 / 雨の夜明け / 大貫妙子
1980年 / Rainy Day / 吉田美奈子
1980年 / 雨のドライブ / 竹内まりや
1981年 / 雨のリゾート / 松田聖子
1983年 / 松田聖子 / 瞳はダイアモンド
1986年 / 駅 / 中森明菜
1980年 / 雨の夜明け / 大貫妙子
雨の夜明け (4:30)
作詞・作曲:大貫妙子、編曲:坂本龍一
大貫妙子さんの歌や作詞が素晴らしいのは無論だがこの曲では妙子さんの作曲センスが輝く。
教授アレンジも光るフレンチシネマのような作品。
1980年7月大貫妙子さん通算4作目のアルバム『romantique』(ロマンティーク)より。
1980年 / Rainy Day / 吉田美奈子
続いては吉田美奈子さんのRAINY DAY。
作詞吉田美奈子 / 作曲山下達郎
この曲はアルバムで唯一の共作とのこと。
ちなみに、吉田美奈子さんは基本、作詞作曲全部をお一人でなさるというシンガーソングライターの御手本のような方。
この『モノクローム』というアルバムでは初のセルフプロデュース。
スタジオマネジメントからアルバムアートワークまで全ておやりになったそう。
まさに才女ですね。
アーティスト:吉田美奈子
アルバム:MONOCHROME
リリース:1980年10月21日
1980年 / 雨のドライブ / 竹内まりや
1980年 / 雨のドライブ / 竹内まりや
ものういトーンが印象の曲。
なんとなく方向性がさだまらず模索してるような。まりやさんにもこういう頃もあったのか…なんて個人的な感想をもってしまいますが。アンニュイな都会の雨のドライブにあいそうなシティポップ佳曲。
1980年12月5日竹内まりや4thアルバム『Miss M』
他の曲
1981 竹内まりや 雨に消えたさよなら 作詞・作曲:大貫妙子 『PORTRAIT』(ポートレイト)5枚目のアルバム
1981年 / 雨のリゾート / 松田聖子
こちらも雨のドライブがシチュエーションの曲。『風立ちぬ』1981年(昭和56年)松田聖子4枚目アルバムより。
日本人が少しリゾートを身近に感じ始めた頃の曲でしょうか。
というより日本人が聖子ちゃんの曲などでリゾートを身近に感じ始めた頃かも。(同じか笑)
アルバム収録曲ですがまさに雨のリゾートにぴったりの曲ですね。
1981年(昭和56年)松田聖子4thアルバム『風立ちぬ』
1983年 / 松田聖子 / 瞳はダイアモンド
さて、来ました。聖子さんの「瞳はダイアモンド」。
1983年10月発売「瞳はダイアモンド」松田聖子(15thシングル、作詞:松本隆、作曲:呉田軽穂)
「映画色の街♪」という松本隆先生の世紀の名フレーズから始まるいわずとしれた聖子さんの大ヒットバラード名曲。また聖子ちゃん初の失恋ソングともされるこの大大名曲曲も実は雨ソング。
(もちろん聖子さんファンご存じかと思いますが、若い方にもお伝えしたく、ご参考までに歌詞の一部から雨にまつわる部分を引用させていただきます。)
「傘から飛び出したシグナル」
松田聖子、『瞳はダイアモンド』
(中略)
「あ~泣かないでメモリーズ
幾千粒の雨の矢たち」
(以下略)
「黒い雨雲が…」
作詞は松本隆先生。
まあなんとほめてよいのか分からないくらい素晴らしい歌詞。
宝石のような言葉やフレーズをどうしたら思いつけるのでしょう。
おかげで元田舎の男子中学生は当時からこの曲を聴くたびにイマージュの世界へ
(image フランス語でイメージ…なんてこの曲を語るときは、松本先生に憧れてなぜか精一杯こじゃれたフレーズが当時の友人との会話に飛び出したものです(;^_^A)
泪をにじませる失恋の女性
差していた傘をふりはらう
「雨にうたえば」
「シェルブールの雨傘」
まるで映画のワンシーンのように
女性は雨空を見上げる
けなげに涙をかくそうとするその瞳には
まるでダイアモンドのような泪が…
泪を雨の情景とにじませ、
さらにその瞳の泪をダイヤモンドに例えるという。
まさに映画のワンシーンのような一詩。
そして作曲は呉田軽穂さんことユーミンさんの珠玉のメロディ。
さらに松田聖子さんの美しい歌声が奏でる夢心地のハーモニー。
まさに日本の雨のポップス永遠の名曲。
1983年12月10日松田聖子8thアルバム『Canary』
余談(ちなみにこの曲はかのドカベンの殿間一人(とのまかずと)選手も愛聴していた名曲。たしか『大甲子園』室戸学習塾犬飼知三郎戦)
…
大人な聖子さんが歌うセルフカバーも時の魅力あふれるナンバー。
1983年 / にわか雨 / 石川ひとみ
1983年 石川ひとみ にわか雨
1983年6月21日 石川ひとみ にわか雨 16th シングル。
作詞:岡田冨美子
作曲:西島三重子
1983年8月石川ひとみ8thアルバム『プライベート』に収録。
1986年 / 駅 / 中森明菜
1986年12月24日『CRIMSON』(クリムゾン)中森明菜さんの10枚目アルバム。
ご存知竹内まりやさんの曲。
その後何度かリマスターされています。
2012 New Mix
Eki (2023 Lacquer Master Sound)中森明菜
各時代ごとのサウンドを聴き比べてみるのもいいですね。
(個人の感想:ちなみに、個人的な感想としてちょっと触れておきたいのが、もちろんどちらも素晴らしいのだが、サウンドや編曲の違いでいうと、まりあさんセルフカバーはシティ・ポップスまたはアダルトコンテンポラリー(英語 Adult contemporary music)寄り。明菜さんはコンテンポラリーR&B(当時はブラコン)であること。ここでおそらくポップス系リスナーとR&Bリスナーとの好みが多少別れるかもしれない。2月のバレンタインプレイリストで「Oh No,Oh Yes」をThe Isley Brothers「Between The Sheets」と並べてご紹介したが、明菜さん『CRIMSON』は80年代半ばの当時Marvin Gayeなどもトライしていたローランド・TR-808(通称ヤオヤ)などのサンプラーなどによるいわゆる打ち込み系サウンドによるいわゆるブラコン(英語 Contemporary R&B)などにも精通しておられた椎名和夫さんや鷺巣詩郎さん両氏の編曲が光る作品。
(余談だが日本ではAORというとアダルトコンテンポラリーの略だといわれることも多いが英語でAORはAlbum-oriented rockの略。つまり従来のシングル主流ではなくアルバム(LP)志向のこと。Adult-oriented rockという英語は和製英語。ゆえに明菜さんのクリムゾンはAORではなくてコンテンポラリーR&B。まあこんなジャンルの話は外野の話なので明菜さんが歌えばサウンドやジャンルなぞ2の次ではあるのだが汗)
(個人の感想:正直いって個人的にはすでに1986年の時点で鷺巣詩郎、椎名和夫という80年代後半のデジタル隆盛期のアダルトコンテンポラリーサウンドを熟知した達人によるサウンドワークスで完成してると思う。ゆえに80年代ブギーやブラコンの再評価に伴って当時のアナログ盤が再評価されているのかとも思う。わただ、レコード会社側の誠意としては各時代のサウンドにあわせてそれぞれの時代の若いリスナーさん達にも聴いてもらいたい情熱が故のリマスターなのだろう。個人的な好みでいえばこの楽曲でのウィスパーボイスの魅力と伴奏のバランス的にはどれももう少し明菜さんボーカルを大きめにしてほしい気もするがそれは100点満点中1%の個人的な感想で99%素晴らしいという高次元での個人的感想。)
もちろんサブスクでも絶賛公開中!
(参考サイト)超おすすめ!
明菜さん公式サイトが公開中!
(参考1)中森明菜さん公式サイト:中森明菜 OFFICIAL WEBSITE
また、中森明菜さんのワーナーミュージックジャパンによる特設サイトも公開中。
こちらのサイトは1982年から1989年に所属したワーナー・パイオニア時代のディスコグラフィーなどはもちろんWarner Music Japan厳選の公式動画やプレイリストなどしっかり視聴もできる明菜さん関連コンテンツが目白押し。中森明菜ファン皆様必見(ていうかもうご存じかと思いますが(;’∀’)念のためこちらでも参考リンクを貼っておきます。
(参考2)中森明菜 AKINA NAKAMORI SPECIAL SITE(ワーナーミュージックジャパン)
もちろん現所属レーベルのユニバーサルミュージックジャパン公式サイトでも公式情報など絶賛公開中。大人の女性シンガーの魅力あふれる2000年代以降の作品など。こちらももちろんおすすめ。
(参考3)中森明菜 – UNIVERSAL MUSIC JAPAN(ユニバーサルミュージックジャパン)
1987年 / シェルブールは霧雨 / 松田聖子
1987年 / シェルブールは霧雨 / 松田聖子
ご出産後の復帰第1作。聖子さんの作曲。
アルバム Strawberry Timeより。
作詞 松本隆 作曲 SEIKO
1987年5月16日松田聖子14thアルバム『Strawberry Time』
1989年 / 雨は止まない / 薬師丸ひろ子
「雨は止まない」は1988年4月6日『SINCERELY YOURS』収録。
しっとりと歌い上げるひろ子さんのゴールデンヴォイスが聞ける佳曲。
作詞・作曲:尾崎亜美
編曲:井上 鑑
1988年4月6日薬師丸ひろ子5thアルバム『Sincerely Yours』
あとがき
6月や雨の名曲はたくさんあると思いますが、とりあえずここでは70年代80年代の曲から選曲してみました。
6月は梅雨入りの季節。
大雨や台風など防災には注意しつつ、雨の季節ならではの音楽も楽しめるとよいですね。
みなさまのご無事と、心地よい音楽ライフをお祈り申し上げます。
Bonus track
今回はご紹介しきれませんが雨にちなむ曲で思いついたものをピックアップ。
高田みち子「雨は優しく」(2004)
6月9日が誕生日の高田みち子さん。おめでとうございます🎂。
ということで6月に聴きたい雨の名曲2004年高田みち子「雨は優しく」をご紹介。この曲は個人的に数ある雨ソングの名曲の中でも、とくにサビの「雨♪雨♪雨♪」の部分は邦楽ポップスでも最高峰なのではないかと思うほど美しい曲。
2004 高田みち子「雨は優しく」(作詞 高田みち子 作曲 高田みち子 編曲 松木恒秀)
高田みち子 演奏者 What is hip(松木恒秀Gt 、 岡沢章Bass 、 渡嘉敷祐一Dr 、 野力奏一Key)
2004年11月17日『Night Buzz』収録
高田みち子さんは2002年デビュー2004年11月メジャーデビューした女性SSW・ジャズミュージシャン。2000年代に発表したアルバムは近年のシティポップ・リヴァイバルでも再評価。(参考)ウィキペディア-高田みち子
また、高田さんをサポートされている「WHAT IS HIP」というミュージシャンのユニットは1枚もアルバムを出していないので知る人ぞ知る方々ですが実は70年80年代のシティポップス名盤などにも数多く参加されているレジェンド級のミュージシャン。
WHAT IS HIP
1991年、松木恒秀(ギター)、岡沢章(ベース)、渡嘉敷祐一(ドラムス)、野力奏一(キーボード)という名うてのミュージシャンで結成されたグループ。結成当時は六本木ピットインを拠点にし、その後は新宿ピットインをメインにライヴ活動を行う。また、高田みち子のサポート・バンドとしても活躍。音楽プロデューサー兼ギターの松木恒秀さんは山下達郎作品など。ベースの岡沢章(おかざわ・あきら)さんは吉田美奈子作品など、ドラムの渡嘉敷祐一(とがしき ゆういち)さんは小林泉美&Flying mimi bandなど、キーボードの野力奏一(のりきそういち)さんはシティポップスファンには「NORIKI」名義の自身リーダー作品でおなじみ。
(参考リンク)ウィキペディア 松木恒秀(まつき つねひで)、岡沢章(おかざわ・あきら)、渡嘉敷祐一(とがしき ゆういち)、野力奏一(のりきそういち)
(この記事では80年代までのつもりだったのですがとりあえずこちらでご紹介。また90年代以降の記事を書いたらそちらに移動するかもしれません。)
(1970年代の雨の曲)
1971 小椋佳 六月の雨
1971 ある雨の日の情景 吉田拓郎
1974 ある雨の日の情景 天地真理
1974年 太田裕美 雨だれ
1976年 松任谷由美 天気雨
1978 雨の女王(RAIN QUEEN)/ 山下達郎 /『It’s a Poppin’ Time』
1979 Rainy Walk / 山下達郎 /『Moonglow』
70年代の山下達郎さんも雨の曲はたくさんあります。とくにRainy WalkはAIR Rocord第1作目ムーングロウはシティポップ初期の象徴的な作品。ただ今回は主に女性中心ということで男性陣はBonus track扱いで😅どうぞ達郎さんのアルバムなどでチェックしてみてください。
(1980年代の雨の曲)
1980 雅夢 愛はかげろう
1982年 山下 達郎 Music Book
1983 山下達郎 スプリンクラー
1983 松任谷由美 TYHOON
1986 松田聖子 雨のコニーアイランド
(1990年代の雨の曲)
1990 Wink 雨に願いを
1990 谷村有美 6月の雨
プレイリストでは他の曲も入れてますのでよかったら聞いてみてくださいネ
・・・昔の編集テープみたいですが(;^_^A
ではまた!
ちなみに6月の歌謡曲やJPOPは調べたら約400曲ほどあるそうです。そちらは曲名のみですが別記事にまとめましたのでよろしければご覧ください。