4月25日の歌(「4月25日橋」久保田早紀のファドverなど)
「4月25日」ねんね 2022
「4月25日」ねんね(作詞・作曲・編曲:みきとP)2022年6月15日配信リリース
爽やかな余韻が残る4月25日にぴったりの歌。新しい街でのまだ慣れない暮らしや慌ただしい荷造りなどの日常の中で、ふとよぎる昨日への思いを胸に秘めつつ、今日これからを生きる静かな決意を誓う。上京や転勤そしてUターンなど新生活を迎えている人向けの「4月25日」最新ソング。
「ねんね」さんは2019年より活動開始している女性シンガー。動画投稿サイトを中心に、”歌ってみた”やカバー動画を投稿。2022年6月15日『白色矮星』(配信miniアルバム)発表。ディスコグラフィーやPROFILEは公式サイトをご参照(参考)ねんね公式サイト
「4月25日に」中村幸代 2012
「4月25日に」中村幸代『大地と水の記憶』収録。2012年11月7日発表
うららかな春の陽だまりや海辺の草むらを思わせるようなヴァイオリンの調べが印象的なインスト曲。
中村幸代(なかむら ゆきよ)さんは1989年10月21日『YUKIYO』(1stアルバム)でデビューした神奈川県鎌倉市出身の作曲家・音楽プロデューサー・キーボーディスト。 多くのドラマやスペシャル番組などの音楽プロデュースでもご活躍。(参考)ウィキペディア-中村幸代
「4月25日橋」久保田早紀 1980
「4月25日橋」久保田早紀(作詞:久保田早紀・山川啓介、作曲:久保田早紀)1980年11月21日発表
1980年11月21日発売の久保田早紀『サウダーデ』(3rdアルバム)収録。女性SSWの歌。ファドというポルトガル民謡調のポルトガルギター(12弦)のイントロから始まる物悲しげだが久保田早紀さんの歌声と相まってサウダーデな甘い感傷を感じさせる名曲。
タイトルの「4月25日橋」はポルトガルのリスボン(テージョ川)の橋に由来。
4月25日橋(ポルトガル語 Ponte 25 de Abril)は、リスボンとアルマダとを結ぶ、全長2km超(長さ2,277m)の大きな吊り橋。
4月25日橋(Ponte 25 de Abril)地図
「4月25日橋」の由来は、1974年4月25日にポルトガルで起こった「カーネーション革命」と呼ばれた無血軍事クーデター。同日早朝に決起し約1日で当時ヨーロッパ最長だったポルトガルの独裁体制「エスタド・ノヴォ」退陣させた。革命のシンボルとなったカーネーションにちなんで「カーネーション革命(ポルトガル語 Revolução dos Cravos)」別名「4月25日」「リスボンの春」と呼ばれる。(参考)ウィキペディア-4月25日橋、カーネーション革命
「異邦人」ファドアレンジ『サウダーデ』 1980
1980年11月21日「異邦人」久保田早紀『サウダーデ』(3rdアルバム)収録。1979年ヒット曲「異邦人–シルクロードのテーマ-」のセルフカバー曲(ファドアレンジ、ポルトガル録音ver)。
久保田早紀(現:久米小百合)さんは1979年10月1日「異邦人」でデビューした80年代を代表する女性SSWの一人(参考)ウィキペディア-久米小百合
アントニオ・パレイラ「異邦人」ファドverのポルトガルギター奏者
アントニオ・パレイラ(António Parreira)※「異邦人」ファドverのポルトガルギター奏者
ちなみに、このポルトガルギターは誰か?お詳しい方のブログによればアントニオ・パレイラ(António Parreira)氏とのこと。(参考)「久保田早紀さんの「異邦人」ファドバージョンのポルトガルギターは誰が弾いているのか?」猫と一緒にポルトガル語
アントニオ・パレイラ(António Parreira)※ポルトガルギターの名演奏家。
1944年生まれ。ポルトガル(Portugal)リスボン南郊外のグランドラ(Grândola)出身。3歳からポルトガルギターを習い幼少期より演奏経験を研鑽。1965年から兵役をきっかけにモザンビークやアンゴラなどのポルトガル語圏アフリカ諸国で演奏。ポルトガル帰国後、1969年5月9日リスボンのエスペランサ通りマドラゴア地区にあるファド ハウス「Guitarra da Madragoa」でプロのポルトガルギター演奏家としてデビュー。70 年代には「Guitarra de Alfama」などのリスボンのファドで有名なレストランなどを歴任。またTVやファド歌手との演奏旅行など精力的に活動。1973年初ソロアルバム『António Parreira, Francisco Gonçalves – Guitarras de Portugal 1973』発表。
(画像出典)Discogs -António Parreira, Francisco Gonçalves – Guitarras de Portugal 1973 レーベル: ff – FF LP 30099
1977年、彼はアマリア・ロドリゲスに同行。以後、世界各国で演奏旅行。なかでも、彼のキャリアのハイライトの 1 つとして、当時のアメリカ合衆国大統領ジミー・カーターが出席したニューヨークの「赤十字祭」で行われたパフォーマンス。 そして、彼が参加したレコード作品の中で、日本人アーティストの久保田早紀との「サウダージ」も印象が強いとのこと。ファド歌手マヌエル デ アルメイダとは約17年伴奏を務めた。
Fado da Despedida マヌエル・デ・アルメイダ
2001年以降はアルファマのファド博物館のギタースクール教員を務め後進の育成に貢献している。
(参考)António Parreira – Museu do Fado(※ポルトガルのファド博物館HP※ポルトガル語記事)より筆者抜粋
※マドラゴア地区は、エストレラ教区のテージョ川の河口に隣接するリスボンで人気のある地区(※函館によく似たリスボンで人気の界隈)
(備考)ポルトガルの歌「ファド」(ポルトガル語 fado):ファド(fado)は?頃に発症したポルトガルの民衆芸術歌謡。日本ではポルトガル民謡さらにはポルトガルの演歌などおもに短調(マイナーキー)による物悲しいサウダーデ(ポルトガル語 saudade)の郷愁や切なさを歌った歌曲として人気。(ただ、たとえばアントニオパレイラの曲にも明るいファドの曲があるように、本来のファド自体は短調の暗い曲調から長調(メジャーキー)の明るめの曲調までふくんだ幅広い豊かな音楽性をもつ大衆芸術音楽である。(※筆者見解)
「ギター弾きを見ませんか?」久保田早紀 1979
久保田早紀さんのファド関連曲では『』(1stアルバム)収録の「ギター弾きを見ませんか?」もファンの方々に人気。
ファド ポルトガル
(参考)久保田早紀さん関連
「マリア・リスボア」 アマリア・ロドリゲス 1962
「マリア・リスボア(Maria Lisboa)」 アマリア・ロドリゲス(Amália Rodrigues) 1962年
ポルトガル音楽ファド(fado)
アマリア・ロドリゲス(Amália Rodrigues)は、1955年デビュー以来1999年永年までポルトガルの大衆芸術歌謡「ファド(fado)」を歌い続けファドの国際的な知名度を高める上で大きな貢献を果たしたファドならびにポルトガル音楽を代表する国民的女性歌手。「ファドの貴婦人」、「ファドの女王」とも形容される深い陰影を感情豊かに表現する高い歌唱力は、伝統的なポルトガル民謡として古くから親しんできたリスボン市民はもちろん、50年代戦後復興期の欧州で注目を浴び、1956年にはパリ・オリンピアでポルトガル人としてはじめて出演(参考「アマリア・ロドリゲス/アット・ザ・パリ・オランピア(CD)」sambinha)。フランスなどの欧州をはじめ世界的にも人気となった。
アマリア・ロドリゲス(Amália Rodrigues)1920年7月23日リスボン生まれ。1999年10月6日リスボンで逝去。まさに生粋のリスボン女性歌手であり、且つ、世界的なファド歌手の象徴的存在。(参考)ウィキペディア-アマリア・ロドリゲス(Amália Rodrigues※英語版wikipedia)
アマリア・ロドリゲス(Amália Rodrigues)おすすめCD ピックアップ
アマリア・ロドリゲスおすすめCD
(参考)オフィス・サンビーニャ(ライスレコード)アマリア・ロドリゲス関連作品ページ
※まずお勧めしたいのがライスレコードのアマリア・ロドリゲス関連作品まとめページ。こちらは昔からファドの良質な編集作品を紹介してきた専門サイト。編集の質、解説の密度共に個人的にイチオシ。ファドに興味を持った初心者の方そしてアマリア・ロドリゲスの通の方も含め全ファドファン必見のオススメサイト。
『ファドの貴婦人』(ライスレコード)
アマリア・ロドリゲス(Amália Rodrigues)の初期音源を収録したコンピ。
筆者もファド?どこの音楽?という初心者だったが、2009年にこのCD『ファドの貴婦人』でファドとアマリア・ロドリゲスを初体験。その深い歌声と芳醇な音楽の味わいに感銘。※ただし廃盤のため中古CDなどでたまに出品される作品をチェック
1956年『オランピアのアマリア・ロドリゲス』アマリア・ロドリゲス(Amália Rodrigues)
※1956年フランス初のファド歌手のパリ・オリンピア劇場の公演アルバム。アマリア・ロドリゲスそしてファドがパリ経由欧州そして世界に知られる契機となったポルトガル音楽史の歴史的出来事を記録した重要作品※詳しい解説は上記文中の版元ライスレコード(sambinha)参照。同CDはタワレコなどでも取り扱いあり(※在庫状況は変化する場合があるため各公式サイトでご確認願います。)
1962年アマリア・ロドリゲス(Amália Rodrigues)『Amália Rodrigues)』(Edições Valentim de Carvalho)収録
(画像出典)Discogs-Amália Rodrigues – Amália Rodrigues
1962年発売(原盤タイトル)『Amália Rodrigues』Columbia原盤
※後年、1989年『Asas Fechadas』(EMI, Som Livre)2011年8月7日『ブスカ(Busto)』(ライスレコード)のアルバムタイトル名でも再発CD化。
60年代すでにファドの大歌手として活躍中のアマリア・ロドリゲスが、新たに作曲家アレン・ウルマン(Alain Oulman)とタッグを組み、伝統的なポルトガルギター伴奏のみの民衆音楽ファドに、ピアノ伴奏を加えた新たな芸術音楽ファドへのアプローチを試みた現代ファド音楽の歴史的重要作品。曲はリスボンのタボルダ劇場で録音。
(参加ミュージシャン)
ヴィオラ(アコギ)カストロ・モタ(Castro Mota / Acoustic Guitar [Viola])
ポルトガルギター(12弦ギター)ホセ・ヌネス(José Nunes / Portuguese Guitar)
ピアノ(兼作曲兼プロデューサー)アラン・ウルマン(Alain Robert Oulman / Piano)*discogs記載漏れ(参考)英語版wikipedia-Amália Rodrigues (1962 album)
アルバムジャケアートはアマリアの胸像(彫刻ジョアキン ヴァレンテ、撮影ヌーノ カルヴェが撮影)
世界中で多くのレコード会社が販売。
70年代
※
もちろんアマゾンなどでもアマリア・ロドリゲス(Amália Rodrigues)のCDは多数あり。
「coimbra」1947 ※四月のポルトガル原曲
1947年発表「coimbra」。ポルトガルの男性歌手アルベルト・リベイロ(Alberto Ribeiro)の歌。
のちに多くのファド歌手にも取り上げられた人気曲。
※四月のポルトガル(April in Portugal)原曲:1953年「April in Portugal」として米国ポピュラー音楽としては発表されジャズスタンダードでもおなじみの「四月のポルトガル」の原曲。
Coimbraとはポルトガルの地名。
?録音時期不明 ピアノ入りだが…
1978-01-30
1974 Tower Of Power『Back To Oakland』
「4月25日橋」(1966年8月6日ポルトガルで開通)はサンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジ(略称 Bay Bridge)と姉妹橋。建設施工業者が同じアメリカン・ブリッジ。
サンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジとゴールデン・ゲート・ブリッジは別の橋。位置関係はゴールデンゲートブリッジがシスコの北向き。ベイブリッジが東向き。(地図参照)
さて、そんな前置きでご紹介する曲は…
もちろんオークランドファンクの雄、タワーオブパワー(Tower Of Power、以下「TOP」と略)!
TOPでなんか4月25日にちなんだ曲があるかちょっと考えたがとりあえず思いつかん苦笑
だがもちろん橋つながりといえば1974年のアルバム『Back To Oakland』から。このジャケの橋がサンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジ。
TOP名盤なので全曲ご紹介したいところだが、個人的には少なくともA3からB1(6)は必聴。ということでここではA3A4まで。
1974 Can’t You See(You Doin’ Me Wrong)
ちなみに、こちらの動画はファン待望のTOP公式動画!ワーナーさんありがとう!というわけで続きを聴きたい方はTower of power公式チャンネルへ。
1953年4月25日「April in Portugal」リチャード・ヘイマン
「April in Portugal」は上でご紹介した「Coimbra」のポピュラー音楽バージョン。(ファドの原曲はほぼとどめていない感もあるが汗)。いずれにせよS盤アワー時代の軽音楽やサッチモなどのジャズスタンダートとしても有名。
米国での1番打者はレスバクスター。
Les Baxterの録音は、キャピトル レコードからカタログ番号2374 としてリリース。
1953年3月28日に初めてビルボードチャートに登場。チャートに22週間連続ランクイン、最高2位。
今回は「4月25日の歌」ということで、
1953年4月25日にビルボードチャートに登場した米国での2番打者リチャードヘイマンを選曲。
リチャード・ヘイマンの録音はマーキュリー・レコードからカタログ番号70114としてリリース。
1953年4月25日に初めてビルボード誌のチャートに登場。チャートで11週間続き、最高12位。
ちなみにレコファンのために補足:
シングル:Richard Hayman And His Orchestra – April In Portugal / Anna レーベル: Mercury – 70114 ※こちらは比較的Discogsでも検索でも探しやすい。
問題は初出アルバム。これがなかなか検索でも出てこない。ということでDiscogsのアルバムを筆者が目を凝らしてチェックしたところ、1954年の1stアルバム『Music For Romance』Mercury 1954には「April Song」という曲名があったが視聴できないのでまさかこの曲が誤記かどうかまでは未確認。2ndアルバム『Richard Hayman Conducts His Own Compositions』にもそれらしき曲名はなし。
というわけで、おそらく以下の3rdアルバムがLPとして初出かと思われる。
Richard Hayman and his Orchestra – Memories of You レーベル: Mercury – MG 25191
(画像出典)Discogs-Richard Hayman and his Orchestra – Memories of You
ちなみに、ここまで書いといてなんだが筆者はレコードコレクターではない。
(好きだけど…むっちゃレコード好きだけどコレクターではない…と自制しちょります苦笑。
それにつけても1954年のレコードのジャケアートの素晴らしさときたら。たしかテネシーワルツもこんな感じの絵画ジャケ。いやあ50年代のレトロなレコジャケって本当にいいものですね。
1917年4月25日
この年月日だけで「お、エラか」とお気づきのあなたは偉い!なんて余計なダジャレはさておき(;^_^A
4月25日は”First Lady of Songs”こと女性ジャズヴォーカルの女王「エラ・フィッツジェラルド(Ella Fitzgerald)」さんの誕生日。
EllaのBirth Day動画なんてのもありましたご覧になりたい方はYouTUbeで(参考動画)Happy Birthday Ella Fitzgerald ( TV Special 1974 )
今回はポルトガルだけに特化とも思ったがやはり最後の締めくくりの歌はこの稀代の名曲。ジャズボーカルがどうこう云々の蘊蓄と関係なく、ただの歌として人類史上至上級の名歌。沁みる。
備考
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